航空英語離陸編
飛行機は必ず離陸と着陸がある。
それぞれの場面で使われる航空英語は基本的に同じではあるが、シチュエーションや空港などによっては若干の違いがあるため注意が必要だ。
航空英語離陸編ではTaxing(タキシング)からTake off(離陸)までに必要とされるATCを解説していく。
これらを頭の片隅に入れておくだけで訓練開始後からソロフライトまでいかにスムースに行けるかが決まると言っても過言ではない。
航空英語の詳細はコチラの記事を参照。
離陸までの流れ
まず離陸するまでに必要なのはRunway(ランウェイ)までのTaxing(タキシング)である。
空港によってはTaxingに要する時間が長いこともあるため交信頻度が増えることも多々ある。コチラのサイトもオススメ。Live ATC
離陸編ではまず基礎として覚えてもらう単語とフレーズを優先的に紹介していく。
離陸までの順番
1.自機の位置を管制塔に報告*ATIS情報も伝える
2.どのRunwayで離陸したいか*複数ある場合
3.管制塔からの指示を理解したか応える
ここで大事なのがよく理解していない状態でTaxingをしないことは勿論のことだが、ATISの情報が切り替わることもあるため離陸のタイミングなどを予め予測しておく必要もある。
離陸までの参考例*グラウンドコントロール
ここでは自機をCessna122Bと呼び、管制塔をTWR、グラウンドコントロールをGNDと表記する。
まず第一前提として管制塔内のグラウンドコントロールに対して滑走路までの許可をもらわなければならない。
Tokyo GND, Cessna122B request taxi to runway27 with information B.
Cessna122B, Tokyo GND cleared for taxi to runway27 via M-N.
Tokyo GND, Cessna122B roger, cleared for taxi to runway27 via M-N.
ここで出てきた「VIA」とは経由という意味があり、目的のRunway27に行く時にMとNの誘導路を経由しながらの指示を意味している。
ちなみに国によって発音が「ビア」であったり「ヴァイア」であったりとすることがあるが経験上どちらでも通用する。
なおこの参考例は基本中の基本であり、タキシング中にHold shortであったりLine up waitなど次の指示が出ることがあるため常に注意を払うように。
タワーとの交信
先のLine up waitなどは厳密にはTWRからの指示であることも理解してもらおう。
まず離陸に必要な準備が整い、管制に自らの状態を伝え、いつでも離陸できることを伝える。
Tokyo TWR, Cessna122B ready for take off runway 27.
Cessna 122B, Tokyo TWR roger that, Citation will take off first you’re number 2 hold short of runway 27.
Tokyo TWR, Cessna 122B roger that. I’m number 2 hold short of runway 27.
Cessna 122B, Tokyo TWR cleared for take off runway 27.
Tokyo TWR, Cessna 122B roger, cleared for take off runway 27.
広義的な航空管制において重要なのは復唱と理解しているかである。
Rogerの他に簡易的にCopyとも使うがどちらかというと相手からの指示をそのまま実行する意味合いが強い。
まとめ
航空管制はパイロットと管制官が共通用語を用いて行う意思疎通であるが、航空英語の基礎にもなるため操縦訓練が始まる前から覚えておきたい。
また最近ではアプリでも聞けるなど便利な世の中になったためライバルと差をつけるべく今から取り組んでほしい。
冗談抜きでATCと基礎英語ができれば操縦免許取得の期間が早い人で3ヶ月程短縮できる。
それを嘘だという人がいれば「まずはやってみてから言え」と伝えてほしい。