航空英語のAileron
航空英語のAileron(エルロン)は、航空機を左右に傾けるための装置。補助翼ともいう。
Aileron(エルロン)の仕組み
たとえば飛行機を右に傾けたい場合には、以下の操作を行う。
①操縦桿を右に倒す
②左翼のエルロンが下がると同時に、右翼のエルロンが上がる
③すると左翼の揚力が増え、右翼の揚力が減る
④重機体を前後に貫くロール軸において右回りのモーメントが発生し、機体が右へ傾く
ブルーインパルスなどはエルロンの働きをフルに使って旋回し、曲技飛行をしているわけだ。
エルロンとフラップは違う?
航空英語の初心者が一緒くたにしがちなのが、エルロンの隣についている大きな「flap(フラップ)」。
フラップは普段、翼の内側にしまわれていて、離陸や着陸といった速度が比較的遅いときに翼から引き出す。翼の面積を大きくすることで揚力を増加させ、機体を浮かせる役割があるのだ。隣同士にあっても、機体を左右に傾けるエルロンとはまったく役割が異なるので注意。
エルロンの語源
航空英語エルロンが「aileron」と変わった綴りなのは、フランス語が語源だから。
“ail”はフランス語で鳥の翼、”eron”はフランス語で小さなものを意味する。
flapが英語で「飛ぶ」「羽ばたきする」という大きな動作を意味するのに対し、「小さな鳥の翼」という意味をもつaileron。言葉のうえでも明確にサイズ感が違うのだ。
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