【入門編】訓練生がまず覚えるべき航空英語フレーズ10選|空を飛ぶならこの英語
パイロットが航空英語を使いこなす上で、特別な才能やセンスは必要ない。
必要なのは伝わる英語と、ためらわず発信できる自信である。
今回は、訓練序盤からパイロットになった後もよく使うフレーズ(ワード)10選を紹介する。
毎度のことだが、分かったフリはくれぐれもしないように。
わからないときは素直に Say again.
これこそが、パイロットに必要な素質である。
よく使う航空英語フレーズ10選
フレーズ | 意味・使用シーン |
---|---|
Roger | 「了解した」/内容を聞き取ったという意味で使う(行動は伴わない) |
Wilco | 「了解、実行する」/Rogerより強い意思表示を含む |
Standby | 「そのまま待機せよ」/応答の一時保留などに使う |
Say again | 「もう一度言ってくれ」/聞き返し。恐れずに使うべき言葉だ |
Affirmative | 「はい」/Yesの代わりに使い、誤認防止に効果的である |
Negative | 「いいえ」/明確な否定をする際に使用する |
Line up and wait | 滑走路に進入して待機せよ。離陸許可ではないことを肝に銘じるべきだ |
Cleared for takeoff | 離陸許可。これが出るまで絶対に滑走を始めてはならない |
Taxi to runway XX | 指定された滑走路まで地上走行せよという指示 |
Hold short of runway XX | 滑走路手前で停止せよ。滑走路への侵入を禁止する重要な指示だ |
まずは基礎を固めること。

参考リンク
・ICAO(国際民間航空機関)ATCフレーズ標準資料
・FAA(米連邦航空局)Pilot/Controller Glossary
ひとこと補足
これらのフレーズは、「慣れ」よりも「正確さ」が求められる。
意味をなんとなく理解するのではなく、行動と結びつけて理解しておくことが重要だ。
特に Line up and wait
と Cleared for takeoff
の混同は、実際の事故にもつながっている。
最後に
今までの記事で見たことがあるフレーズばかりかもしれないが、改めて並べてみると
似て非なるものや、咄嗟の一言に使える表現が含まれていることに気づいてほしい。
完璧な英語ではなく伝わる英語、そして何より責任感ある発言を心がけることが、パイロットにとっての本質である。
あなたは大丈夫?INGの使い分け。