ConfirmとAffirmativeの使い方
1. 基本の意味と違い
今回は現役パイロットの間でもたまに取り上げられるConfirmとAffirmativeの使い方について解説していきます。どちらも似ているようで似ていないややこしい単語なのですが、航空英語を使いこなす上で必ず抑えて欲しいのと、何より事故防止や混乱防止になることを頭に入れておくように。こちらの記事も参考に「航空英語のAffirmative」
Affirmative:「その通りです」という意味の肯定応答。管制官からの指示や質問に対して「Yes」よりも正式な返答として使われます。
例)ATC: Do you have the field in sight? / Pilot: Affirmative.
Confirm: 情報の再確認を求める表現で、「〜で正しいですか?」というニュアンス。Yesの代わりに使うと誤解される可能性があります。
例)Pilot: Confirm cleared for takeoff?

2. よくある誤解とリスク
❌Confirmを“はい”の意味で使う
「Confirm runway 25」という発話は、「25滑走路で間違いないか?」という質問です。これを“Yes”のつもりで返答すると、相手は確認依頼と受け取ってしまい、誤解が発生します。
🔇Affirmativeの語尾を濁すと危険
英語圏以外のパイロットによくあるのが、「アファマティブ〜?」と語尾を曖昧にする発話。無線では明瞭・簡潔が最優先です。確信がなければ、むしろ聞き直した方が安全です。
3. 実際の事故事例(概要)
🛬 ICAOの滑走路進入事例
パイロットが“Confirm taxi via Alpha”に対し「Confirm」と返答。ATCは再確認要求と受け取り、正しく意思疎通されないまま滑走路進入、ニアミスが発生。
🗂️ 参考資料リンク:
▶︎ ICAO Manual on the Prevention of Runway Incursions
▶︎ FAA AIM Chapter 4: Radio Communications Phraseology
4. 結論:間違えたくないなら、こう言おう
- “はい”の代わりに → Affirmative
- 情報を再確認したいとき → Confirm
- 単に受信を伝えたいとき → Roger
- 不安なら聞き直す → “Say again, was that…?”
パイロットにとって「1単語の誤解」は命取り。日常英語と無線英語は別物です。正しく使い分けて、空の安全を守りましょう。
ConfirmとAffirmativeの使い方をしっかり理解しておけば、もし上空で他者が間違った使い方などをしていた場合、それに気づき、次の行動を起こすことができます。空の安全はお互いの信頼関係で成り立っているのです。

正しい知識が安全を担保する。